当社新工場 ~Exciting Base~ について
今回は当社が2023年夏に移転する新工場「Exciting Base」についてお話ししたいと思います。
1979年に五利工業有限会社として浜松市和田町にて創業した当社ですが、1988年に現在の浜北へ移転してきました。そこから30年以上が経ち、おかげさまで仕事も多く頂けるようになっています。
機械の数も多くなり、現在では工場の通路を犠牲にしながら機械を配置している状態です。
またこの30年で世の中は大きく変わりました。インターネットの普及や携帯電話からスマートフォンの普及等、人々が何に価値を求めるかとう考えも大きく変わったと思います。
おそらく歴史に残るような大きな革命が世の中に起きたのではないでしょうか?
私たち加工業界も求められる環境が変わってきています。
寸法等の精度はもちろんですが、カーボンニュートラル、働き方など時代とともに会社として取り組まなければならない事が多くなりました。
現工場は30年以上の月日が流れ、老朽化もしており、新しく機械を置くスペースも無くなっています。また竣工当時とは求められる環境が全く違い、現工場のスペックを考えると今後の世の中についていくことが難しいと判断し移転を決意しました。
新工場では「加工環境の改善」「働きやすい環境づくり」の2点を重点的に考えています。
・加工環境の改善
現工場は基礎部分のコンクリートがお世辞にも良いと言えない設計でした。新工場では基礎コンクリートの下に防湿シート、基礎の厚みは工場エリアを600mm打つ予定となっています。基礎を厚くすることにより設置した工作機械は安定し、機械同士の振動の影響を減らし、経年による沈み込みの改善等で精度をより安定して加工することが可能になります。
また、現工場は窓が非常に多く日の光や外部の天候に大きく影響を受け機械周辺の温度を一定に保つことが難しくなっています。新工場では工場壁面は極力窓を付けず外の環境の影響をなるべく少なくする予定です。また外壁もサンドイッチパネルで囲い、その中にグラスウール、内壁を設け断熱を強化する予定です。
断熱に関してはもう1点、屋根一面に太陽光パネルを設置します。このパネルにより屋根の断熱効果が得られます。
完全な恒温工場までは予算上できませんが、これらの断熱により外部温度の影響を押さえ、工場内の温度変化を極力抑えることにより現工場よりも安定した寸法で加工できるようになる予定です。
・働きやすい環境づくり
現工場は機械が増えたことでかなり狭くなってきています。30年前は休憩スペースだったところも機械が置かれ休憩スペースという場所は無くなってしまっています。食堂も床がボロボロでただ長机が置いてあるだけで心が休まるような環境ではありません。。。
またロッカールームがある状態ですが快適に使える状況ではありません。
新工場では食堂・・・いやカフェテリアを快適に過ごせる場所にする予定です。屋内のカフェスペースにバーカウンターの様な場所、カウンター席に加え、テラス部分も大きく作り色々な環境で「くつろげる」スペースが出来ます。ハンモックを付けて横になったり、春先には構内に植えた桜の花を見ながら花見をしたり、気候のいい時にはBBQもできたらいいなと妄想しています。
女性用ロッカールームには洗面スペースも用意し女性でも快適に働ける工場を目指します。
カフェテリアはただ休憩するだけでなく、壁一面をホワイトボードにし簡単なミーティングやお客さんとの打ち合わせができるようにします。
いつもとは違う場所、環境を変えてミーティングすることで今までとは違ったアイデアなどが出るのではないかと考えています。この辺りは以前に工場見学に行かせてもらった工場を参考にさせていただきました・・・・いやパクリました(笑)
事務所の雰囲気も良くなるように都会のオフィスをイメージしています。
将来的には事務仕事等はフリーアドレスにしてカフェテリアで仕事ができる環境が出来たらと思っています。
また事務所内に簡単なラボスペースを設けて3Dプリンター、3Dスキャナーを置き、このスペースから当社の新しいモノづくりへのアプローチをしていきます。
最後に
私たちの経営理念は「仕事はいつもおもしろく」です。
おもしろくというのは英語の「FUN」ではなく「EXCITE」ワクワクするような意味が当社の考えとマッチします。
この新工場は加工現場だけでなく様々なスペースから仕事に対してワクワクするような考えを生み出す「基地」にしたい、働く人がワクワクした人生を歩めるようにという思いで工場の名前を
Exciting Base
と名付けました。今回お話しした内容以外にも様々なワクワクできるような仕掛けを考えています。
完成を楽しみにしていてください。